ある漢方医のつぶやき

いぬつかひさしの備忘録

人体は小宇宙

昨日、自分の健康診断があり、いつも飲みすぎで肝機能が悪いので、今回はどうかな?と思っていたら、何も言わず働いてくれている肝臓に感謝してなかったな… と反省しました。

思い出した時だけ感謝するのではただの気まぐれですね (^^;

肝臓は私の一部ですが、肝臓にしかできない仕事をしており、心臓、腎臓やほかの臓器もそれぞれの役割を持って働いています。

臓器は細胞の集合体で、細胞もそれぞれの役割をもって集まっており、他の臓器と協調しながら生命活動を営んでいます。

60兆の細胞が、誰の指示も受けず一糸乱れぬ連係プレーをしているのです。

その60兆の細胞でできた私といったら…。

我々人間だけでなく、動物も植物も海も山もお互い与えたり与えられたりしながら共存しており、そういう意味では地球は一つの生命体で、私たちはその中の細胞の一つとも言えます。

そして、地球も銀河系の一部で… と考えると、宇宙全体が一つの生命体で、それゆえ「人体は小宇宙」と呼ばれるのだと思います。

つまり、人は宇宙の一部で、人の中にも宇宙があるということです。

よく「グローバル化」といわれますが、肝臓と腎臓が違うように、日本人とアメリカ人は違います。

その土地に根差す文化や産業は、肝臓が胆汁を作ったり腎臓が尿を作ったりするのと同じで、地球にとって大切な生命活動です。

グローバル化により私たちの世界は広がり快適便利になりました。

しかし、いつの間にか命よりモノやカネが大切になり、甘い果実を求めた結果が、今の社会であり地球の姿でもあります。

このまま突き進むのか、立ち止まって考えるのか。

自然には自然治癒力がありますが、自浄能力もあります。

私は、人類を淘汰するのが神の意思だとは思えないので、一人ひとりの細胞まで宿る神性を信じたいと思います。

 

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